魚沼市 / 新潟県中越地震

問題点・教訓

生活環境

現状と課題
  • 災害時の運行体制や循環バス等も合わせた公共交通ネットワークの検討必要
  • ライフラインの本格復旧と災害につよい施設整備・携帯電話の不感地域やテレビ・ラジオの難視聴地域に対する環境整備
  • 避難所となる公共施設の耐震化や機能確保
  • 市民が安心して日常生活を送れるよう、地すべり防止や砂防等の施設復旧・防災事業の実施。
  • 消防施設被害と計画的な整備・市民への防災意識の浸透
  • 災害時の廃棄物処理施設の協定による有効機能とより広範囲な広域処理体制の模索
  • 幹線道路道路の不通で大型ゴミの搬送不可能となったことから、災害時のリサイクルハウス(ヤード)の確保の必要性

自然環境

現状と課題
  • 粉じんやアスベストの飛散等、有害物質の漏出による二次災害に対応した、汚染度合いの把握・周辺地域への周知
  • 山林の崩壊と大量の土砂流出にによる河川の汚濁と水質悪化による流域の取水への影
     響、動植物等の生態系の変化が懸念。それらの調査の実施と防災対策。
  • 里山の復旧・復興は自然工法等の採用により、環境に配慮した施工が必要

保険・医療・福祉

現状と課題
  • 社会的弱者が利用する保健・医療・福祉施設、各医療機関での被害による体制整備
  • 要介護高齢者や要支援者・障害者・乳幼児等も健常者と一緒の避難所であることから生じる、行動の制約・プライバシーのない生活。それに対応した住まいの確保、環境づくり。
  • 地域自治会、社会福祉協議会、民生委員、ホームヘルパー等と連携し、高齢者世帯や障害者等の状況をスピーディーに把握できる体制整備の必要性 
  • 保育園や児童館、子育て支援センターも被災し、また、避難所となるなど、子供たちの行動も制限され不自由な状態となった
  • 子供たちが安全で安心して過ごせる環境を確保する必要がある
  • 震災直後は応援の医療部隊も含め救護体制が整わなかった
  • 県内外からの保健師、医療チームやボランティアに対する受け入れがスムーズではなく、調整等が難航した
  • 地元医師会との災害時対応の調整が必要
  • うつ、認知症、PTSD(心的外傷後ストレス障害)等の心の傷を癒すメンタルヘルス対策

地域産業

現状と課題
  • 大規模な農業被害の計画的な復興・中山間地域における農地の多面的機能の維持・保全
  • 担い手の確保・集落営農の再構築
  • 稲作、花き、錦鯉、畜産や特用林産物など、特産作目の施設の多大な被害
  • 経済活動の停滞や風評被害などによる、地域商店街の活力低下や中小下請け企業の生産基盤縮小
  • 秋季行楽シーズンをはじめ、年末年始、冬季スキーシーズンというかき入れ時期にも関わらず、客足を遠のかせた
  • 震災が若年層の地元離れを加速させ、次世代の担い手の減少や地元の活力低下が懸念される
  • 若年層の就労と定住による地域の活性化が重要な課題

教育・文化

現状と課題
  • 災害時に避難所となることが想定される、文教施設や周辺環境を、災害に強く安心して避難できるよう機能の整備することが重要な課題
  • 震災によってうまれる精神的ダメージに対するこころのケア
  • 被災した文化財の早期修復と被災状況調査継続。震災の調査・記録と、保存・伝承
  • 震災により消滅・縮小した教育・文化・芸術・スポーツ活動等の隆盛

防災・復興システム

現状と課題
  • 避難の時の相互扶助精神による集団行動と、その背景にある地域への愛着心・一体感を継承した復興作業
  • 地域コミュニティ活動拠点の集会施設の被害と早期復旧
  • 地域住民等による自主的な防災活動の活性化と、隣接集落などと協力した避難・救助活動。そして他団体との応援体制の整備
  • 住まいづくり、まちづくりに精通した人材やボランティア、NPO等の育成・支援
ページの先頭へ戻る