災害発生状況

大雨の経緯

台風23号は平成16年10月13日9時にグアム島の北西海上で発生し、平成16年10月16日15時には沖ノ鳥島の南西海上で「非常に強い台風」となった。平成16年10月16日18時には同海上で中心気圧940hpa最大風速45m/sまで発達し、平成16年10月18日9時には沖ノ鳥島西北西の海上で「超大型で強い台風」となった。その後は勢力を保ったまま、平成16年10月19日には向きを北北東に変えて速度を上げ、平成16年10月20日13時頃には高知県土佐清水市付近に上陸した。平成16年10月20日18時頃には大阪府泉佐野市付近に再上陸したのち、21時には中心気圧980hpa、最大風速30m/sで岐阜市付近を通過した。その後関東甲信地方を横断し、平成16年10月21日3時には銚子沖に進み、平成16年10月21日9時に温帯低気圧に変わった。
台風の北上に伴い、日本付近に停滞していた前線の活動が活発となり、各地で雨が降り出した。台風が接近・通過した平成16年10月20日午後には、各地で非常に激しい雨が降り始め、最大で1時間降水量は郡上市長滝で57ミリ、久々野町船山で60ミリを観測した。
降り始め（平成16年10月19日0時）からの総降水量は、関東甲信・東海地方の山沿いを中心に300ミリを超える大雨となり、郡上市長滝では325ミリを記録した。
岐阜県内では、平成16年10月20日昼過ぎから雨が強く降り始め、17時から21時頃にかけて所々で1時間に40ミリから60ミリの非常に激しい雨が降り、総降水量は六厩324ミリ、八幡310ミリ、御母衣304ミリなどを記録した。
台風の通過に伴い、中部地方では暴風域に入り、北陸を中心に暴風に見まわれ、富山県高岡市では観測史上最高の40.6メートルの最大瞬間風速を記録した。
岐阜県でも平成16年10月20日14時過ぎから東よりの風が10m/sを超え始め、18時1分に最大瞬間風速30.5m/sを記録した。

資料提供：岐阜地方気象台

アメダスによる県内の主な気象状況（岐阜地方気象台発表分）

累積降水量(平成16年10月19日3時～10月21日8時)

最大風速（m/s）

最大瞬間風速（m/s）