平成28年台風第10号

災害発生状況

概要

   平成28年8月16日から8月31日にかけて、台風第7号、第11号、第9号、第10号が相次いで上陸し、東日本から北日本を中心に大雨や暴風となった。
   8月16日から8月17日にかけては、台風第7号が関東地方から東北地方の太平洋沿岸を北へ進み、北海道襟裳岬付近に上陸し、オホーツク海で温帯低気圧に変わった。
   8月21日には、台風第11号が三陸沖を北へ進み、北海道釧路市付近に上陸した。また、8月21日から8月23日にかけては台風第9号が伊豆諸島近海を北へ進み、千葉県館山市付近に上陸した後、北海道日高地方に再上陸した(北海道に年間2個、再上陸も含めて3個の台風が上陸したのは1951年の統計開始以来、ともに初めて)。
   8月21日に四国の南海上で発生した台風第10号は、8月30日に岩手県大船渡市付近に上陸し、8月31日に日本海で温帯低気圧に変わった(東北太平洋側への台風上陸は1951年の統計開始以来、初めて)。また、8月17日から8月23日にかけて北日本に、8月26日から8月27日にかけては本州付近に前線が停滞した。また、8月22日には千葉県及び東北地方で、竜巻等の突風が発生した。
   これらの影響で、東日本から北日本を中心に大雨や暴風となり、河川の氾濫、浸水害、土砂災害等が発生し、甚大な被害となった。

台風第10号

   8月17日09時に南鳥島の東北東海上で発生した熱帯低気圧は西北西に進み、速度を落としながら進路を南西に変え、8月21日21時に四国の南海上で台風第10号となった。台風は、急激に進路を南東に変えた後、徐々に進路を再び南西に変えて進んだ。その後、台風は8月26日03時に南大東島の南海上で急激に進路を東に変えた後、速度を上げながら進路を北東に変え、8月28日15時に父島の西の海上で勢力が最大となった。台風は、徐々に進路を北北西に変え、8月30日17時半頃に岩手県大船渡市付近に上陸した後北西に進んだ。その後、台風は8月31日00時に日本海で温帯低気圧に変わり、同日09時に同海域で消滅した。

平成28年台風第10号経路図
平成28年台風第10号経路図
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経路上の○印は傍に記した日の9時、●印は21時の位置を示す。
また、経路の実線は台風、破線は熱帯低気圧または温帯低気圧の期間を示す。

8月26日~8月31日の台風第10号、前線及び低気圧等による大雨
期間(8月26日~8月31日)総降水量分布図
総降水量分布図
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※上位5位の地点については地点名・値を記載

8月の月降水量平年値に対する期間(8月26日~8月31日)
総降水量の比率分布図
総降水量の比率分布図
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※上位5位の地点については地点名・値を記載

出典
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