台風23号の降雨量は、淡路地域において、300～350mm／24ｈを超える地域が島内に広く分布し、 特に平成16年10月20日6:00～18:00の12時間に集中して降った。洲本の24時間雨量は317mm、 3時間最大雨量で147mmに達し、降雨規模を確率年で表現すると、それぞれ概ね1/30年、1/40年に相当する。 但馬地域においては、円山川の広い流域全体にわたり200mm/24ｈをこえる雨が平成16年10月20日の8:00～22:00に 集中的に降った。特に、円山川の上流域にあたる出石川や奈佐川流域において降雨量が250mm/24ｈをこえた。 円山川立野上流域の24時間雨量は242mmで60年に1回程度の大規模降雨であった。 また、平成16年8月末から平成16年10月下旬にかけ、台風第16号、18号、21号の大型台風により、豪雨、暴風がもたらされた結果、 山などの保水能力が低下しているところに、さらに大規模な降雨があったことから、斜面崩壊や土砂流出が発生しやくすくなっていたことも、大きな被害につながった。

但馬地域の山田、畑山、大月や丹波地域の市島、柏原の雨量観測所では、 ほぼ30～40mm/h程度のピーク雨量であるが、淡路地域では60～90mm/hである。 24時間雨量で比較しても淡路地域が多いが、但馬地域は降雨継続時間が長いので300mmを超えている。