「ボランティア元年」といわれた阪神・淡路大震災から10年が経過し、その間、兵庫県内で災害ボランティアを受け入れたのは、平成9年1月のロシアタンカー重油流出事故に次いで2回目であった。今回の災害では、但馬海岸の重油回収が主な活動内容であったナホトカ号の例と異なり、住宅からの泥のかき出しや家財道具の運び出し、掃き掃除といった、地域住民に直接関係する活動が、これまで災害ボランティアを受け入れたことのない多くの市町で展開され、最終的に3万人を超えるボランティアが兵庫県内で活動した。
兵庫県は、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、専門的な知識、技能を必要とする分野について、災害救援専門ボランティアを登録し、県内外で大規模な自然災害や事故等が発生した場合、被災地に派遣する制度をもっている。台風第23号では、豊岡市、出石町に看護、介護ボランティアを、洲本市にボランティアコーディネーターを派遣した。
派遣先 | 派遣期間 | 分野 | 人数 |
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豊岡市、出石町 | H16/10/26~28 H16/10/29~30 | 看護・介護 | 21 人 |
洲本市 | H16/10/25~26 | ボランティアコーディネーター | 17 人 |
兵庫県、兵庫県社会福祉協議会・ひょうごボランタリープラザが連携し、職員派遣等により、被災市町での災害ボランティアセンターの立ち上げや運営を支援した。また、ボランティア募集に関する情報発信を行うなど、災害ボランティア活動の支援を行った。
H16/10/20 | 兵庫県災害対策本部設置 |
H16/10/21 | ひょうごボランタリープラザの運営主体である兵庫県社会福祉協議会が、災害救援本部を設置。先遣隊を県内4箇所(但馬、北播磨、淡路(2箇所))に派遣。 |
H16/10/22~ | 被害が非常に甚大である豊岡市、洲本市へ現地ボランティアセンター立ち上げ支援のためにひょうごボランタリープラザ等の職員を派遣。被災市町におけるボランティアの募集状況等を随時記者発表 |
H16/10/28~ | ひょうごボランタリープラザが県民局と連携して被災市町へのボランティアバスを運行 |