廃棄物対策 |
旧豊岡市 |
- 地域防災計画が不十分のため、被災経験のある自治体にやるべきことを確認した。
- 本部設置前から、地域防災計画の内容を確認していたが、活動内容の記述はわずかで、仮置場を確保する程度のことしか記載されていなかった。このため、(被災経験のある)福井市に被災直後にすべきことを聞いた。
- 被害(冠水)状況を確認したところ、家庭ごみの収集を始めるどころの状況でないことがわかった。これにより、(社)建設業協会豊岡支部と県に、ゴミ運搬の応援を要請し、日程を調整した。また、仮置場を中核工業団地と但馬空港イベント広場に配置することを検討し、管理者に内諾を得た。
- 被災者にごみの分別を徹底することは困難であった。
- 堤防直近の家屋は、泥まみれで、ゴミは全て家の前に排出された。
- 可燃・不燃の2分別で、炉に直投できるものとできないもの(金属、家具等)にした。通常は6分別だが、2分別をお願いするのも大変で、広報担当者が市民に3時間拘束されることもあった。
- 災害ごみの分別は、ゴミ処理に係る労力、時間、費用に後々関わってきた。
- 仮置場の運営・管理は、施設の特性に応じた対応や不法対策も必要であった。
- 環境パトロール班を仮置場に配置し、6つ(可燃、不燃、木質、家電、畳、タイヤ)に分別した。
- 仮置場は分別に必要なストックヤードを確保できる広いスペースが必要となった。
- 但馬空港は24,000㎡あったが、風が強く、滑走路にごみが回らないよう、漁具をかけるとともに、搬入物は重たいもの中心とし、内訳は業務用9割、一般1割であった。
- 仮置場に産廃業者等が捨てに来ることもあった。仮置き場を長時間開設すると持ち込まれ安いため、開設は1ヶ月間とし、直接持ってくる場合は無料券を発行した。
- 応援に来た人(パッカー車8台)に地図を渡したが、勘違いがあり、頼んだ場所と違う所に行ったことがあった。場所を案内するには地元職員が必要だが不足しており、大量の応援を要する10日間に人手を投入すれば有効だった。
|
旧城崎町 |
- 応急的な仮置場となったグラウンドにガラスや鉄の欠片が残ることもあった。
|
旧竹野町 |
- 災害に便乗したごみの排出、海岸への大量のごみの漂着が発生した。
- 家屋被害等が少なかったこともあり、一般家庭ゴミは少なかった。ただし、関係ないゴミ(便乗ゴミ)が多量にでた。
- 海岸に大量(4,000立方m)のゴミが漂着した。漂着ゴミの対応は一自治体では難しく、広域的な対応が必要である。
- 仮置場所の確保が必要だった。
|
旧日高町 |
- 道路に出されたごみに対して苦情が殺到した。
- 洗えば使えるものもあったと思われるが、被災したため、住民に洗う気力が出ず、たくさんの廃棄物があった。
- 外水による浸水に対しては早めの泥の除去、夏であれば衛生対策等が必要であった。
- ゴミは分別しなかったが、夏であれば悪臭の可能性もあった。
- インフルエンザの心配があった。
|
旧出石町 |
- 仮置場の確保・管理、分別の徹底により、廃棄物を効果的に処理した。
- 区長に依頼して仮置場を確保してもらい、管理職を張り付け、早く片付いたところは引き上げた。
- ごみの分別は通常と異なる6分類(燃やす・燃やさない+畳、大型家具、大型家電、木製建具)とし、ボランティアにも指示した。被災して殺気だっていた区長から苦情もきたが、手戻りや経費の削減効果等があり、後に理解された。
|
旧但東町 |
- 災害廃棄物は比較的少なかった。
- ゴミは他地区(旧豊岡市内)と比較して少なかった。町内に仮置後、豊岡清掃センターに持ち込んで処理した。
|