発生農場は、熊本県多良木町の北東部に位置し、5鶏舎に約5万6千羽を飼養する肉用鶏農場である。
4月11日朝、家畜の所有者(以下「飼養者」と言う。)は、第4鶏舎において、通常時よりも死亡羽数が増加していることを確認したため、関連企業の農場指導員に相談した。農場指導員は、8日から気温の上昇が続き、11日には周辺の最高気温が25度に達する状況であったこと及び死亡鶏を解剖したところ胸肉が白く変色する「煮肉様」を呈していたことから、暑熱により死亡鶏が増加したことを疑い、鶏舎内に細霧を実施した上で経過を観察することとした。
しかしながら、12日朝に、200羽の死亡が確認されたことから、飼養者は農場指導員及び管理獣医師に連絡した。管理獣医師は死亡羽数の推移等から鳥インフルエンザの可能性を疑い、簡易検査を実施した。その結果、気管スワブで9検体中8検体、クロアカスワブで9検体中7検体が陽性になった。
このため、当該農場から家畜保健衛生所に簡易検査の結果等が通報され、その後、直ちに、熊本県から農林水産省に報告が行われた。
12日夕刻、同農場に家畜防疫員が立入検査を開始し、簡易検査の結果、10羽中6羽で陽性が確認された。これを受けて、熊本県は、当該農場及び同一の飼養者が管理する関連農場について、家畜伝染病予防法第32条に基づき家きん等の移動を禁止した。
13日朝、遺伝子検査の結果、H5亜型陽性であることが確認されたことから、高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜であることが確定した。
農場所在地 | 飼養状況 | 用途 | |
---|---|---|---|
発生農場 | 球磨郡 多良木町 |
56,000羽 (5鶏舎) |
肉用鶏 |
関連農場 (同一飼養者) |
球磨郡 相良村 |
56,000羽 (5鶏舎) |
肉用鶏 |
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日付・時間 | 死亡羽数 |
---|---|
4月10日 6:00 ~ 4月11日 6:00 | 34 |
12日 8:30 | 200 | 12日 14:00 | 120 | 13日 0:30 | 400 | 13日 7:00 | 395 |