台風 災害時必要物資

台風typhoon


兵庫県 / 平成16年台風第23号

救援物資状況

1.広域防災拠点の運営

兵庫県では、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、複数の広域防災拠点の整備が進められており、当該災害時には、但馬と西播磨の拠点が完成し、毛布、食糧等の備蓄を行っていた。但馬広域防災拠点は但馬空港の敷地内に立地し、市街地からは少し離れた高台にあり、3便のアクセス道路が確保されていたが、これらが平成16年10月20日夕刻に土砂崩れでいずれも通行不能となった。しかし、但馬県民局の迅速な対応で、平成16年10月21日2時30分には一部回復し、備蓄していた食糧(α化米)4,000食(全量)、毛布2,820枚、ビニールシート120枚、救命ボート7隻(全数)が但馬地域各市町に搬出された。西播磨広域防災拠点からは、毛布2,250枚、ビニールシート1,000枚が播磨、淡路地域の市町に搬出された。

2.義援物資の受け入れ

義援物資については、企業等からまとまった物資の提供申し出があった場合には、各市町の要望を聞き、直接市町へ搬送がなされた。その他の個人等から送られてくる物資については、県立広域防災センター(三木市内)に集約の上、各市町に配分された。受入れた385件のほとんどは郵送で送付されており、このうち227件が衣類で、古着も含まれていた。

3.義援物資の募集

市町から義援物資の要望があったため、平成16年10月28日から平成16年11月27日の間、県のホームページで食糧、飲料水、衣類、資機材等の募集が行われた。応募は期待されたほどではなく、用意できた時点で要望市町に確認すると、既に別の方法で充足されていたり、他の掲示板等に転載されていたため、募集を終了しても物資が届けられるなど、必ずしも効果的な調達手段とは言えなかった。

4.物資のあっせん

市町からの要望に基づき、県で業者との協定等によって弁当84,886食のあっせんが行われたが、経費の支払方法等の事前協議が十分でなく、一部の市町では支払が不要との誤解が生じた。また、必要な物資を無償の義援物資のみで賄おうとする市町もあった。