豪雨 災害時必要物資

豪雨downpour


平成24年7月九州北部豪雨

平成24年7月、停滞した梅雨前線に南から非常に湿った空気が流れ込み、九州北部を中心に豪雨が発生しました。河川の氾濫や土砂災害により、福岡県、大分県、熊本県では、多くの地区が孤立状態となり、各地で甚大な被害を受けました。被害拡大防止と復旧活動に使用された要請物資をまとめました。

物資供給体制/現場の状況

物資調達の体制と仕組み

市では昨年末より防災計画の見直しを行っていました。

  • 交通網が機能していたことと、日田市役所が高速道路のインター付近にあったことにより、物資は比較的スムーズに調達できたと考えております。
  • 災害時に、市役所近くの市民体育館を倉庫として使用できるよう確保しておりました。
  • 市民体育館と市役所の駐車場を拠点として、物資の集積と配送を行いました。
  • 日田市は、昨年末(取材時2012年)より防災計画の見直しを行っており、水害経験のある自治体へ視察にお伺いしておりました。
  • 今回の水害の際には、視察に伺った自治体の担当者より、どんな局面で、どのような物資が必要か、どのような手続きが必要か、など多方面からのアドバイスをいただきました。

対応についての反省点と改善点

道路等の被害件数が多かったことから、情報の集約に時間を要し、
本部から各班に的確な情報を与えることができず苦慮しました。

 反省点:

  • 道路等の被害件数が多かったことから情報の集約に時間を要し、本部から各班に的確な情報を与えることができず苦慮しました。
  • 物資の調達や避難所の運営など、どこまでを自らの力で行って頂き、どこから行政が行うのかといった、自助・共助・公助の線引きが不明確だったことも挙げられます。

 改善点:

  • 特に、道路の被害情報については、各種災害対応に関連することから、道路管理者(国・県・市)の連携を深め、情報の集約を図る必要があると思います。
  • 今回、避難所運営を市の職員だけで行ったのですが、自主防災組織との連携が図れていれば、もっと被災者の皆様に迷惑をかけずに済んだのではと思う部分もあります。
    被災者目線での意見を取り入れながら、住民自らが運営するということも必要であると感じました。

協定締結先に期待するもの

地元から大量の物資を調達してしまうと、市民の皆様にご迷惑をおかけしてしまうこととなります。

  • 地元から大量の物資を調達してしまうと、市民の皆様にご迷惑をおかけしてしまうこととなります。物流網を持っているコメリなら、そういった懸念がないことから協定を締結しました。
    一般の方への販売に支障を来す恐れのない量の物資を供給していただければと思います。

物資供給の協力体制

コメリ災害対策センターでは、日田市より物資要請を受け福岡県大牟田市にある流通センターよりトラックを出発させました。豪雨のため、高速道路が通行止めでしたが、日田市災害対策本部がいち早く対応をしてくださり、緊急車両として通行させていただきました。
迅速に物資供給ができるよう、各自治体と協力し、より綿密な体制作りが必要であると感じました。

[NPO法人コメリ災害対策センター サポート秋号No11 2012年10月発行より]