各地で被害をもたらした
鳥インフルエンザと現場の対応

トップバナー 関係機関と連携・協力し取り組んだ災害対応(長野県)

事前準備と、速やかな防疫措置(香川県)

-香川県三豊市-
発生日:12/15(火)
飼養状況:肉用鶏(約1.4万羽)
疫学関連農場(肉用鶏:約1.5万羽)     

【経過】
・12月15日、香川県は死亡鶏が増加した旨の通報を受けて、当該農場への立入検査を実施。
・同日、当該鶏についてインフルエンザ簡易検査を実施し陽性。
・12月16日、当該鶏について遺伝子検査を実施した結果、H5亜型であり、高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜であることを確認。
出典:農林水産省Webサイト
(https://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/201216.html)

発生日 所在地 殺処分
1例目 11/5 三豊市 31.7万羽
2例目 11/8 東かがわ市 4.7万羽
3例目 11/11 三豊市 1.1万羽
4例目 11/13 三豊市 1万羽
5例目 11/15 三豊市 7.7万羽
6例目 11/20 三豊市 36.6万羽
7例目 11/20 三豊市 43.9万羽
8例目 11/21 三豊市 7.5万羽
9例目 12/2 三豊市 34.8万羽
10例目 12/2 三豊市 1.9万羽
11例目 12/14  三豊市 2.8万羽
12例目 12/16 三豊市 2.9万羽
13例目 12/23 三豊市 2.5万羽

被害状況についてご教示ください。

香川県三豊市の12農場と香川県東かがわ市の1農場の計13農場、関連農場を含めると19農場で高病原性鳥インフルエンザの発生が認められ、約180万羽の鶏の殺処分となりました。


職員の非常招集状況はいかがでしたか。

高病原性鳥インフルエンザの簡易検査の陽性判明後、防疫対応の準備を開始し、事前に作成している非常招集体制により職員を招集いたしました。その後、高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜確定後、速やかに防疫措置を開始いたしました。

発生時の初期対応や対策本部の実際の活動はいかがでしたか。

本県で発生した高病原性鳥インフルエンザは、同一エリア内で間断なく発生し、殺処分された鶏の数は約180万羽にのぼり、その防疫対応には困難を極めました。そのなかで、多くの関係者の方々のご支援、ご協力をいただき、迅速な防疫措置の実施に努めました。

部署間の役割分担はどのようにされていましたか

自衛隊との連携に関しては危機管理総局と、防疫作業従事者の健康管理に関しては健康福祉部と、職員の招集に関しては総務部と連携するなど、それぞれの業務に応じて、適切な役割分担のもと対応しました。

発生時の対応は、マニュアルと比較していかがでしたか。

複数の農場で高病原性鳥インフルエンザが発生し、殺処分、埋却と防疫措置が終了するまでの間、その状況確認を行う必要が生じたことから、マニュアルにはなかった「現地リエゾン」を、県対策本部から現地拠点のセンターや発生農場に派遣配置し、進行状況の確認を行いました。

手配した物資の内容や調達で困ったことはありますか。

水・長靴・フレコンバッグなど防疫措置に必要なものを依頼しました。備蓄資材だけでは足りず、必要量の確保に何社もあたることになり、事務作業が繁雑になりました。今後、県内最大規模の災害発生時に速やかに対応できる必要な資材の確保に取り組むこととしております。

NPO法人コメリ災害対策センターの対応はいかがでしたか

水、長靴、フレコンバッグなど防疫措置に必要なものを依頼しました。注文から納品まで、滞りなく対応していただきありがとうございました。

殺処分した鶏の埋却状況 殺処分した鶏の埋却状況

殺処分した鶏の埋却状況

POINT
■対応やマニュアル

・事前に作成したマニュアルの活用による速やかな対応

・想定外の事態に対して現地リエゾンを派遣し、情報の収集を行った

■物資調達

・備蓄資材の不足により複数店舗に問い合わせを行い、事務作業が圧迫した。


■今後の取り組み等

・県内最大規模の災害発生時に速やかに対応できる必要な資材の確保を課題とする。